溶接での組み立てが伴う精密板金品は、溶接での位置ズレを防ぐためにダボ加工を行います。ダボによって組み立てに必要な位置決めを行うことができるので、板金部品同士のズレが発生しづらくなります。しかし、ダボ加工にはタレパンによる成形が必要になります。複雑形状や異形状をした精密板金加工品であれば、タレパンではなくレーザーでのブランク加工となり、ダボ加工のためにはレーザー加工後にタレパンでの成形を行うことになるので2工程が必要となります。

外観上、問題がなければ、ダボ加工ではなく、位置決めの爪を設けることで位置ズレを防ぎ、かつ、レーザー加工にて加工を行うことができます。産業用に使用される機器・装置は組み立て加工が要求されることが多くありますが、組み立ての位置ズレは品質低下、再製作に繋がってしまいます。正確な位置での組み立て作業ができるようにダボや爪の設置が必要になりますが、工程の増加や横持ちの発生を防ぐことでコストアップの防止を行うことができます。