Before (改善前)

カバーやケース、ボックスなどの精密板金加工品の内、側面同士の隙間を作らないようにサイコロ展開を行い、曲げ加工を行う板金加工品は、無理曲げを行います。しかし、無理曲げを行うと曲げ精度のばらつきが出やすくなります。また、無理曲げは過剰な金型への負担、段取り時間の増加、外観品質の低下を招いてしまいます。特に1.2mmを超える板厚の精密板金加工品の場合、無理曲げを行うと精度の高い曲げ加工を行うことが難しくなります。

V

After (改善後)

カバーやケース、ボックスなどの曲げ加工を伴う精密板金加工品には、曲げ根元の隅に切り欠きを入れることで、曲げ加工の精度を上げることができます。切り欠きを入れることによって作業性も向上されるため段取り時間の短縮にもなります。切り欠きがあることによって無理曲げにはならないので、1.2mmを超える板厚であってもきれいで、精度よく曲げることができます。また、美しく曲げ加工を行うこともできるので、外観上の品質も高めることができます。

POINT(要約)

電機機器、電子機器、医療機器をはじめ、産業用に使用される各種機器・装置は加工精度と外観上の美しさも求められます。意匠性・装飾性が求められる外装カバーなどは、上記のような一工夫を行うことによって、精度の向上と見た目の品質をアップさせることができます。